神戸市出身の女優、戸田恵梨香さん主演で放送されている、NHKの朝の連続テレビ小説「スカーレット」はご覧になっていますか?
戦後の激動の日本で、苦労しながらも女性陶芸家の草分け的存在となっていく、一人の女性の人生が描かれています。そのヒロインが作る器が「信楽焼(しがらきやき)」ということで、今、空前の信楽焼ブームが?!今回はその「信楽焼」を特集してみました。
■そもそも信楽焼ってどんな器?
「信楽焼(しがらきやき)」という名前、器好きでなくても一度は耳にしたことがありますよね。
そもそも「信楽焼」というのは、どんな器なのでしょうか?
信楽焼(しがらきやき) は、滋賀県甲賀市信楽町で作られているやきもののこと。日本六古窯(にほんろっこよう)として、名実共に日本を代表するやきものの一つで、経済産業大臣により伝統工芸品に指定されています。
■信楽焼の特徴
信楽焼の特徴は、大きく3つ。
1.緋色(火色)
信楽の土に含まれる鉄分によって焼成すると表面がほんのり赤くなります。
朝ドラの「スカーレット」というタイトルは、この特徴にちなんで付けられたそうです。
2.焦げ
焼成する際に燃え尽きた薪が灰となり、窯の中に積もることで、この灰の中に埋もれた部分は黒褐色となり「焦げ」と呼ばれます。
3.ビードロ釉
焼成中の陶器表面積もる灰が、土に含まれる成分と溶け合って、青、緑、黄緑色のガラス質に変化します。そのように自然に釉(うわぐすり)がかれられたようになったものを「ビードロ釉」「自然釉」と呼ばれます。
また作る工程にも特徴が^^
陶土は、信楽で採れた土に、木節(きぶし)、実土(みづち)、蛙目(がいろめ)などの粘土や原料を合わせて調合されています。このことで、ざらざらとした素材感を出したり、土の風合いを残したりということができるそうです。そして、元々信楽の土は良質で、コシが強く大型陶器の制作に向いているという一面があります。
また、信楽焼は絵付けの作品が少ないため、釉薬の種類が多いのも特徴の一つ。
素朴な色合いを生かした、独特な「わび・さび」のある食器も多いです。
■信楽焼と言えばたぬきの置物!
信楽焼(しがらきやき) と聞いて「たぬきの置物」を思い出す方も多いのではないでしょうか?
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たぬきの置物は、明治30年代に陶芸家の藤原銕造(ふじわらてつぞう)さんが作ったものが最初と言われているそうです。
ある月夜の晩、腹づつみ(月夜に狸が腹をたたいて楽しむという言い伝え)に興じるたぬきを見た藤原銕造さんは、滅多に見ることのできないその姿をやきもので再現したいと思ったのが、たぬきの置物作りのきっかけだそうです^^たぬきの様子を観察するために、子だぬきを自分で飼っていたそうですよ。
「たぬき→他抜き→他を抜く」「太っ腹(腹鼓)」ということで商売繁盛の縁起物とされています。また、このたぬきの独特な装いは「八相縁起」と呼ばれる縁起を表しています。
なぜ、大きなお腹のたぬきが笑って徳利を持ってるんだろうと思っていたら「冷静さと大胆さを持ち合わせ(大きなお腹)、お互いに愛想よく(笑顔)、人徳を身に着けよう(徳利)」という意味だったとは!!
おどけた感じなのかと思いきや、かなり深いメッセージが込められていました…。
■信楽焼のイベント
秋は全国の窯元で陶器祭りが開催されていますが、信楽焼の産地でも毎年10月の体育の日を含む3連休に「信楽焼陶器まつり」が開催されています!
【信楽焼陶器まつり】
公式HP 信楽陶器まつり 公式HP
信楽駅前会場:滋賀県甲賀市信楽町長野192
渋滞や混雑も予想されるので、車で行く方は午前中早めの時間に!信楽陶器まつり周辺のホテルでは、たぬきのお風呂に入れる宿もあるそうです(笑) ※2019年は台風接近のため開催中止となりました
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【信楽作家市】
公式HP 信楽作家市 公式HP
会場:滋賀県立 陶芸の森
毎年ゴールデンウィークに「信楽作家市」が開催されています。こちらは、信楽焼だけでなく、全国で活躍している160人以上の作家が集まり、4日間の開催期間中にはなんと5万人もの人が訪れるそうです!
お金がいくらあっても足りない、、ヤバいヤツですね。(笑)
どちらも器好きとしては、一度は行ってみたいイベントです!
■若手作家さんの和モダンな信楽焼がおしゃれでカッコいい!
信楽焼も近年では独自性のある作品を作る若手作家さんがいらっしゃいます。
yurutari の山田 晃一郎さん
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信楽焼の渋さを残しながら、モダンな色使いのものなどもあり、幅広い世代の食卓に活躍しそう♪
古谷製陶所
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やはり器はお料理を乗せるとすごく映えますね!そしてお料理を引き立たせてくれています。
古谷製陶所さんのHPはこちら
アトリエ野恵(アトリエノエ)
ご夫婦で開かれた陶房だそうです^^
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とにかくデザインが可愛い!青い器や、しのぎ皿のような花形の食器は、おしゃれで人気がありますよね^^
■まとめ
陶器の中でも渋いイメージのある「信楽焼(しがらきやき) 」ですが、最近は若い人でも取り入れやすいおしゃれなデザインの食器もたくさんあって、普段の食卓にも取り入れやすいことがわかりました。
たぬきに込められた8つの縁起を胸に、生きていこうと思います(笑)
雑貨店アニバーサリーワールドではおしゃれな信楽焼 陶器を取り扱っています♪
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